【レンズ選びにお困り方へ】サードパーティレンズのレンズのメリット&デメリット

Camera・Photo

サードパーティー製レンズとは

サードパーティ製レンズとは、CanonやNikonなどのカメラのメーカーとは別のレンズメーカーが作っているレンズのことです。有名なサードパーティー製レンズのメーカーは、SigmaやTamronなどがあります。最近では、中国製のレンズも増えてきています。

Takane
Takane

CanonやNikonの作ったレンズ(カメラメーカーと同じメーカーのレンズ)を純正レンズと呼びます。

主なサードパーティー製レンズのメーカー
 ・SIGMA
 ・Tamron
 ・SAMYANG
 ・Kowa
 ・VoigtLander
 ・TOKINA
 ・ケンコー
 ・中一光学
 ・七工匠
 ・LAOWA など

サードパーティー製レンズのメリット

コストパフォーマンス

サードパーティー製レンズの最大のメリットはコストパフォーマンスです。

純正レンズの標準域の24-70mmのレンズで比べると…

・純正レンズ
 Canon RFレンズ RF24-70mm F2.8 L IS USM:341,000円(税込)
 Nikon NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S:313,500円(税込)
 Sony FE 24-70mm F2.8 GM:253,000 円(税込)

・サードパーティー製レンズ
 SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art:148,500円(税込)
 TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2:134,750円 (税込)

純正レンズとサードパーティー製レンズで倍くらいの値段の差があります。

写りに特徴がある

純正レンズはやはり、メインニーズを応えているレンズであることが多いです。そんな純正レンズと競合しなければならないので、サードパーティー製レンズは差別化されています。

これは、Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Asphericalで撮影した写真です。写真下部のボケ味は純正レンズでは出せないボケです。特徴的なボケ味を使って、視線誘導することを実現できます。

純正レンズにない焦点距離のレンズがある

主に、単焦点レンズの話になりますが、純正レンズが販売していない焦点距離の単焦点レンズがサードパーティー製レンズにあります。

例えば、24mmと35mmと50mmが純正レンズの単焦点レンズとして販売されていますが、サードパーティー製レンズでは30mm、40mmなどといった間の焦点距離のレンズを販売しています。

単焦点レンズを使っていて、「あと少しだけ焦点距離が長かったらなぁ」という悩みをサードパーティー製レンズが解決してくれます。

サードパーティー製レンズのデメリット

特徴的なレンズが合わない

メリットでも話しましたが、純正レンズに対抗してサードパーティ製レンズは差別化されているレンズが多いので、写りに特徴があるレンズがあります。自分のイメージで撮影しても、レンズの影響で思い通りに撮影できないということがあります。

購入する時は写りなどレンズの特徴を理解して、購入することをおすすめします。

対応マウントが限られている

サードパーティー製レンズは全てのマウントに対応している訳ではありません。サードパーティー製レンズは対応マウントがレンズによって決まっています。

SIGMAの35mm F1.2 DG DN | Artを例にすると、ソニー E マウントとL マウントのみ販売されています。つまり、CanonやNikonのカメラでは装着することができないということです。

Takane
Takane

ただ、マウントアダプターというツールがあり、このマウントアダプターを使えば非対応のマウントでも装着することができます。

エラーが起こる。エラー対応に時間がかかる

サードパーティ製レンズはカメラとメーカーが異なるため、エラーが起こりやすいです。また、エラーが起きた際に、カメラの問題かレンズの問題かによって、修理業者が異なるので二度手間になってしまいます。

純正レンズのメリット

高品質・高性能

純正レンズのメリットは高品質と高性能です。カメラメーカーと同じレンズメーカーであるため品質や性能が高いです。

性能面でいうと、オートフォーカスの速さとピントズレが少ないことが挙げられます。オートフォーカスの速さは、サードパーティ製レンズに比べて、純正レンズは速いです。

やはり、カメラとレンズを同じメーカーが作っているので、接続部分の開発にも有利であるということでしょう。また、ピントのズレもほとんどありません。サードパーティ製レンズだと、多少のピントズレが発生しやすいです。

Takane
Takane

合わせたいピント位置よりも前にピントが合っていれば、「前ピン」
合わせたいピント位置よりも奥にピントが合っていれば、「奥ピン(後ピン)」と呼びます。

純正レンズのデメリット

高単価

純正レンズは何より高いです。

お金持ちの方なら問題ないですが、お小遣い制の方や学生さんには純正レンズで全て揃えるのはハードルが高いです。

「撮影の仕事で使うため」「綺麗な写りにこだわりがあるため」などの理由ならば、買うのも良しですが、趣味でこれからレンズを買うという方は少し考えた方がいいかもしれません。機材集めにお金をかけすぎて、撮影できなくなると本末転倒になってしまいます。

私的レンズ選びの基準

純正レンズとサードパーティー製レンズのどちらを買えばよいのか迷う方もいるかと思うので、私は以下の3つを基準にレンズ選びをしています。

レンズ選びの基準
 ・価格
 ・焦点距離・F値
 ・レンズの特性・遊び感

価格

カメラやレンズには、メンテナンスや修理などの維持費がかかります。その点も踏まえてレンズを選びはした方が良いです。高価なレンズの修理代は10万以上かかってしまう可能性がありますので、財布と相談しましょう。

注意|高いレンズが全てではないという考え方

高いレンズが全てではないです。高いレンズを持てば写真が上手くはならないです。高いカメラやレンズを買うことが目的になってしまい、満足してしまう人がいます。カメラやレンズはあくまで写真を表現するためのツールです。いくらいいカメラ・レンズを持っていても上手くなりません。

高いレンズは機能性が高く、写真の写りも綺麗です。しかし、同じ焦点距離・F値で撮影した写真を見た時に、カメラ初心者の方やInstagramで写真を見ている人には見分けがつかないほどの差です。

実際、CannのRFレンズ85mmには、F1.2のレンズとF2のレンズがあります。これらのレンズを全く同じ設定で撮影した場合に、何が異なるのかという質問を電気屋・カメラ屋さんにしてみても、6割が答えられないほどの微妙な差です。

高いレンズは各メーカーの専門家の方々がこだわり抜いたレンズになっています。その専門家方のこだわりを理解できるレベルになった時に買えばいいと思います。

むしろ、そこでお金を使うくらいならば、構図や光の捉え方をうまく使って綺麗な写真を撮れるようにした方が良いです。

カメラが好きで集めるのが趣味であれば全然OKですが、写真が上手くなりたいのであればそ個人的にはそこまでお金をかける必要はないです。(プロの方でこだわりがある方は別です。)

焦点距離・F値

レンズは使用用途によって選ぶのが良いです。使用用途によって、必要なF値・焦点距離を考えましょう。

サッカー選手の試合中の写真を撮りたいのに、安いから広角レンズを買ってしまったら本末転倒です。広角レンズでは、スタジアムの雰囲気の写真しか撮れません。撮りたいシーンに適した焦点距離のレンズを買うのがいいです。

また、F値もどれくらいぼかしたいのかによって欲しいレンズが変わってきます。

ボケ感のあるふんわり写真が撮りたいからF値が低めのレンズなのか、風景写真がメインでF値を下げる必要がないからあまりF値が低くないレンズでも良いのか変わってきます。F値が低いレンズの方が比較的金額は高めに設定してありますので値段には注意しましょう。

レンズの特性・遊び感

レンズによって、強みや特徴が異なります。

例えば、手ぶれ補正機能があるかどうかであったり、逆光耐性があるかどうかです。それ以外にも、ボケ感やフレア、光の滲み具合などもレンズによって変わりますので、レンズ選びの基準になります。

最後に|レンズ選びに絶対はない

レンズ選びに絶対はありません。たまに、「レンズは純正レンズじゃないとダメ」という方も見かけますが、私は決してダメはないと考えています。各メーカーが差別化を考えながら、作り出しているレンズでそれぞれに強みと弱みがあるからです。

近年の純正レンズの傾向は、フレアや収差が起こらない、綺麗に写るようなレンズが増えてきています。意図的にフレアや収差を出したいときには、純正レンズではフレアや収差が起こりづらいのでそのような写真を撮りたいときには不向きです。

古くから言われている、何らかの欠落や静けさを美とする「侘び寂び」を表現したい場合には、それに適したレンズが必要だということです。

つまり、絶対的なレンズは存在しません。どんな写真を撮りたいか追求することで、それに応じて必要なレンズも変わってくるからです。

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